留学の本当のメリット・デメリットとは?

留学をすすめる理由

特に大学生など留学をする・しないで悩まれている方も多いのではないでしょうか??

大学の同期の友人達と同じ卒業式を迎えたい、同じゼミに入りたい、サークルを1年抜けることに寂しさを覚える。。しかし反面、時間のある今しかできない海外留学も興味があるし、親に経済面で負担を強いてしまう・・・

留学は将来への自分自身への自己投資と考え、海外に飛び出すことを強くオススメします

こちらの投稿では、一般的に言われている留学のメリット・デメリットをご紹介し、さらにその上で、留学を薦める本当の理由をお話します。少し長いですがお付き合いくださいな。

メリット1 語学力

idiom

留学する事でその土地の言語を身につける事で、コミュニケーションが取れる様になります。これにより単純に友達は増え、留学後であってもお互い連絡を取り合い、異国の地であっても交流を続ける将来ビジネスに生かせるかもしれません。

日本企業、例えばユニクロや楽天が社内公用語として英語を導入したり、大手企業の多くでは昇給条件や海外駐在の条件としてTOEICスコアが一定以上でないとOKとしないなど、英語スキルを重要視しているケースが非常に増えています。もちろん英語以外でも話せるスキルは非常に重宝されます。

メリット2 グローバルな視点

global

前段のコミュニケーションと関連しますが、外国人と接する事によりその国の人の思考を理解する事ができます。

欧州諸国では母国語は違えど、言葉の通じない外国に出て行き、その国に留学する、その国で就職する、といった事が日常茶飯事です。実際にバルセロナで働いていても、スペイン人の友人が結婚した相手はルーマニア人で、スペイン語の語学学校に通い、1年、2年といったスパンで働くに支障のないレベルまで語学を習得し、スペインという国に溶け込んで暮らしています。当然の事ながらスペインはポルトガルやフランスと国境を共にしており、さらにはドイツ、イタリアといった欧州諸国と陸続きであるため、労働力やサービス、商品などの流通が非常に盛んであり、こうした背景も手伝ってか、諸外国の動向には非常に敏感です。

一方で日本は島国であり、海外に行くには文字通り海を渡らなければならず、日本以外の国に赴く、という事が日常と乖離した印象です。隣国である韓国や中国などの現実についても情報として入りづらく、興味関心も欧州のそれとは比較にならない程に希薄です。

こうした外国との距離感の違いを肌感覚で実感できる事は、「世界における日本」のポジション、閉鎖感などを理解する事に繋がり、その人の将来の選択肢の幅を広げる可能性があります。

デメリット1 費用

money

留学する・しないに迷っている人が必ず直面するのは自身の経済面です。私自身も学費や生活費に大変苦労した経験の持ち主であり、留学や海外就労に対しては奨学金やアルバイトによる貯金など、そこそこ他人に自慢できるレベルの苦労をして来たつもりです。。。

留学を現実的に考える年齢は大学生が多いのでは、と思いますが、大学生になると遊び、アルバイト、サークル活動などに忙しく、大金を叩いて留学したいという気持ちはありつつも、友人との旅行や、サッカー合宿などを選択したい、、、という気持ちは非常に理解できます。

また、実際に留学をしてきた諸先輩方が、留学により何が変わったか、自分にとってプラスになったかを具体的に後輩たちに言葉で説明する事は非常に難しいものと思います。留学に行ってすぐに変わる点としては外国人に対するアレルギー反応が少し薄れる事や、少しばかりの外国語でコミュニケーションが取れる事くらいではないでしょうか。

往々にして留学後、数年経ってからようやく留学経験の価値に気づくものであり、身近な諸先輩が留学の価値を伝え、それに心を動かされて留学する事にすると決断した人はそう多くないのではと思います。

デメリット2 就職

recruit

留学が必ずしも就職活動に有利には働かない、という事がデメリットと言われています。しかし、これをデメリットとして一応書きましたが、マイナス要素、として説明するには論拠が乏しく、2つの観点があると考えます。

留学すると就職活動に有利かも!

そんな事を目的に、留学するかどうか考え始めた方は、少し言葉はきついかもしれないですが、留学する必要は無いと考えます。なぜなら、留学したからと言って就職活動で有利になる、といった事実はほとんどありません。就職とは自分の人生の自己実現における選択肢の一つでしかなく、自己実現をどの様に進めていくかといった人生プランが無ければ、企業への就職も、さらにはその為の留学も、有意義なものにはならないのでは、と考えています。(あくまで個人的な意見です。あしからず。)

留学する事によって自分の価値観を変える事により、将来的にグローバルに活躍する人間になり、日本、欧州、北米、中南米に多くのコネクションネットワークを設けて、こうしたネットワークにより日本のサッカーが今以上に強くなる事業に携わりたい!みたいなストーリーを描いていて、その過程として学生のうちに海外留学する、そしてその次のステップとして就職することでビジネスを理解する、、、

上記はあくまで一例ではありますが、こんなプランを持って留学するAさんと、就職活動、なんか留学すると有利らしーよ、え、そんなら行ってみようかな、、というBさん。

この2人が採用面接を行った場合、あなたが企業の採用担当者だったらAさん、Bさん、どちらを採用したいと思うか、想像してみてください。もちろん企業の規模や状況などの環境要因に影響される所はありますが。

語学と仕事の関連性

recruit2

留学により習得する言語や、就職した先の企業の事業内容、事業ドメインによるのは当然ですが、企業に就職して、留学した際の言語を生かしてビジネスに取り組む、という事は必ずしもかなう話ではありません。あくまで言葉はコミュニケーションツールであり、海外企業とやりとりする際は通訳をお願いすれば事足ります。

加えて、どこかの国に留学して、言語を習得したので、これを生かせる企業に就職したい!という条件で就労先企業を探す、となると、非常に狭い範囲で企業探しをしなければなりません。

外国語の利用が求められる職種は通訳・翻訳といったものに限定されてしまいます。こうした業種では、1年2年留学していました!という新卒の人材よりも、「父親がアメリカ人なので、ネイティブスピーカーです」という人材が確保できれば良い話であり、言語を生かせる職種で勝負したい、という場合、競争の多い社会に飛び込まなければなりません。

 

留学の前に、人生で本当に大切なこととは?

メリット・デメリットをつらつらお話していますが、結論として「留学すべき」というのが私の意見です。

前段のメリット・デメリットはあくまで表面上の話であり、想像する日本の将来という観点から、留学するべき本当に大切な理由、というのを以下お伝えしたいと思います。

 

海外で気づくこと

discovering

留学や就労によって諸外国に出て理解できる事は、やはり海外から見た日本のポジションです。

日本は島国であり、海外の世界地図を見ると1番右の端っこにちょこんと位置しており、独特の文化を築いている未知の世界です。というか、日本がどこにあるか、日本が島国だと認識している人は知識レベルの高い人であり、日本・中国・韓国・北朝鮮・香港や台湾との違いを理解していない人がいるのも普通です。

メキシコ人の誕生日パーティに参加した時に、誕生日を迎えた友人の親父さんに、
「日本出身?そうなのかぁー。日本は北と南とそろそろ合併するんだろ?」と言われた時には唖然としました。

外国人の勘違いシリーズは沢山あります。
「マンチェスターで活躍したパク・チソン。日本のエースだろ?」
「中国の料理は大好物でよく食べるよ。特に寿司!」
「(日本食材店にて)キムチ、なんで置いてないの?」

よく考えてみると、私たち日本人も、ポルトガルとスペインの場所を正確に答えられる人は少ないかもしれません。ブラジルやメキシコで話されている言語が何語なのか、知らない人も思いの外多いものだな、というのも実感します。

つまり、世界の中の日本は、世界地図の端っこにある、東洋の不思議な国、それ以上でもそれ以下でも無いのです。

世界では 「アジア=中国」

世界を見る上で無視できないのは中国です。

バルセロナに限らずだとは思いますが、多くの中国人がチャイナタウンまがいのエリアを作っていて、街を歩いていれば嫌でもすれ違います。欧米諸国からのビジネス目線でも、中国の10億人というマーケットは非常に大きく、今後人口が減少傾向にある日本の1億人の占めるプレゼンスは、中国の影に隠れてしまいます。

これが如実に現れているのは現在のプレミア、リーガといったフットボールクラブのユニホームに描かれたスポンサーではないかと思います。

10年20年前は日本企業のロゴが掲載されていて、少し誇らしい気持ちもしましたが、現在は中国企業がスポンサーとなり、10億人に向けてファンを増やしてもらおう、という欧州ビッグクラブの意向が丸見えです。

他にもドイツの高級車のアジア出荷台数を見ても、中国に比べ日本は7分の1にしか過ぎないなど、アジアといえば中国、というのが世界の現実です。(次点はインドでしょうか)

中国の脅威

china

アジアにおける中国、という観点でも人口が多いので脅威ですが、バルセロナの中国人、というのもビジネス的な観点で非常に脅威に感じました。というのも、バルセロナで日本食料理店を展開している80%ほどが中国人経営であり、日本人が日本で見たことのない不思議な寿司が置かれている事も珍しくありません。バルセロナの回転寿司では、シャリの上にエビフライがどーんと乗った皿が回っています。

中国は資金繰りに困る諸外国に資金提供を行っており、それと引き換えに中国人の労働者を受け入れている、という現実があります。スペインの企業は、例え語学面で障壁があったとしても、スペイン人より安価な賃金で働く中国人の雇用、というのが普通の事となっています。

さらに、こうした中国人労働者の子供の世代はすでにスペインの公共の学校を卒業し、スペイン語のネイティブとして日本食料理店を経営している事例もありました。すでに、過去から労働者を受け入れさせていた中国人は、バルセロナので生まれ育った、スペイン語ネイティブの中国人を数多く生み出しているのです。

こうしたネイティブ中国人は、欧州企業が中国市場を狙う際のパイプ役として欧州と中国のビジネスを加速させるだろう、というのは容易に想像できます。

では、われらが日本は?と考えた時、マーケット規模はそこまで大きくなく、優先順位も低く、参入障壁も高いとなると、「ま、いっか日本は」となりかねないのでは、と考えます。

「日本の世界的な競争力は窮地に立たされている」

海外で暮らしていて感じる、世界における日本のポジションです。しかし、日本に暮らす限り、比較対象が無い為、こうした危機感を感じる機会はありません。危機感を感じていない事自体が、その危機感を加速させます。

ちなみに、中国中国、と世界における中国のポジションについて書いてきましたが、韓国も脅威だと思うべき事由があるのでご紹介しておきます。

今や世界的な企業に成り上がったサムスン電子社員の話ですが、彼らは「逆駐在」という不思議な勤務体系を取っている、という逸話があります。

「逆駐在」とはどういう事か。家族の主である父親は韓国サムスンで働き、母親とその子供たちはカナダに居住する、というケースが増えており、これを逆駐在と呼んでいます。

目的は、こうしたサムスンの社員達は自身の子供達にグローバルに活躍できる人材になって欲しい、といった願いから、英語が日常から話されているカナダに住居を構え、そこに暮らすことにより、自分の子供達がよりグローバルな日常で育つようにしています。

今後の日本(労働力)

futuro

中国人労働者やアジアからの労働者の方が、現地人である日本人より低賃金で採用可能、というのはスペインと変わらず同じであると思います。コンビニの店員や居酒屋チェーンの店員が中国やアジアの人、、という光景ももはや珍しくありません。

日本企業においても、誰でもできる作業系の労働者(ブルーワーカー)は外国人労働者を採用する事で事業コストを削減できます。同様に、企業内でのIT促進が進み、これまでは担当部署があり、人的作業により対応されていた業務はITによりシステム化され、人件費(コスト)を削減する事で企業はその分、利益を生み出します。こうした海外からの労働力の流入や、IT化の流れにより、日本人の雇用機会は減少傾向にある事は明らかです。

言い換えると、日本企業において日本人に求められることは、よりクリエイティビティを持ち、新しいサービスや事業を創る事。実際にそれを実感する瞬間も日々増えています。

今現在、日本国内での経済の多くは輸出に依存しており、国内での消費規模は減少傾向にあります。毎年、成長を求められる日本企業が、米国企業を買収するなどして、海外進出を進めるニュースなどはその具体例です。

ソフトバンクは米国通信大手であるSprintを買収しソフトバンクとしての契約者数は日本に留まらず、連結として米国契約者も囲い込みました。保険業界においても、第一生命はProtective社、明治安田生命はStanCorp社を買収し、さらに損保の業界でも同様に、東京海上がHCCインシュアランス、フィラデルフィア社を傘下に収めるなど、外資企業の買収が後を絶ちません。飲料製品のキリンも、アジアのビールメーカーを傘下に収める、といったニュースもこうした傾向を表すトピックの一つです。

つまり今後、国内の消費は限界が見えている事、少子化が進み将来的な日本人の消費は減少傾向にある事から、日本企業においても国外への輸出やサービスの拡大を進めている事は明らかです。

仮に日本企業に就職したとしても、海外へのサービス展開など、国内マーケットだけをターゲットにしたサービスに限界が近づいている、という事になります。(もちろん総論なので、例えば高齢者向けのサービスなど伸びる余地のある業態もあるかとは思いますが)

こうした日本の置かれる経済事情からも、海外にアレルギー反応を示さず、クリエイティビティを持ち、諸外国とのビジネスを創れる人材が今後活躍するであろう事は明白です。

海外留学 メリット・デメリット比較に関するまとめ

summary

留学には費用がかかりますが、時間の制約が比較的少ない学生のうちに、海外への留学をオススメします。将来的に自分自身の活躍の幅を広げます。

幅を広げる、という表現は曖昧なので具体的に説明すると、将来の競争相手(社内外、企業対企業、など)は日本人ではなく優秀なアジア人になる可能性が高く、そうした競争において自分自身を有利なポジションへ運ぶことができる、という事です。

社会人になりビジネスマンとして生活していても、本当に大切な友人との時間は学生時代と変わることはありません。

目の前の学生の時間を友人と楽しく過ごす事、こうした将来の自分への先行投資として留学などの自己実現を進めるか。選択するのは当然ながら個人の自由ですが、もし、少しでも迷っているという事であれば、留学の道へ進むことをオススメします。

留学した人は、留学した事にポジティブに思っているはずです。一方で、留学しなかった(できなかった)人は、留学しなかった事に対して、少なからず、後悔などを抱いていることでしょう。

迷ったらGOです!

-広告-

Facebookiいいねもお願いします!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

【こちらの記事も読んでおくと良いコトあるかも】

コメントを残す

*